ランサムウェア、DDoS攻撃、BEC、BPC……、2017年の脅威動向を予測(トレンドマイクロ) | ScanNetSecurity
2024.04.24(水)

ランサムウェア、DDoS攻撃、BEC、BPC……、2017年の脅威動向を予測(トレンドマイクロ)

トレンドマイクロは、2016年の国内外における脅威動向を予測したレポート「2017年セキュリティ脅威予測」を公開した。

脆弱性と脅威 脅威動向
トレンドマイクロ株式会社は12月12日、2016年の国内外における脅威動向を予測したレポート「2017年セキュリティ脅威予測」を公開した。これによると、2017年は経験豊かな攻撃者の攻撃範囲がさらに拡大すると予測して、8つのポイントを挙げている。ひとつは「ランサムウェアの増加が高止まりとなり、攻撃の手口や標的が多様化」。ランサムウェアは2016年の「急増期」を経て、2017年は「安定期」へ転換するとみており、サイバー犯罪者同士の競争は激しさを増してランサムウェアの攻撃の手口が多様化し、さらに多くの被害者やプラットフォーム、より大きな標的が狙われる可能性があるとしている。

2つ目は「DDoS攻撃でIoTデバイスが悪用され、IIoTシステムは標的型攻撃に狙われる」を挙げている。2017年には、公開されているルータが大規模DDoS攻撃のために複数利用されたり、標的を絞った攻撃のためにスマート自動車が利用されたりするなど、IoTやそれに関連したインフラがより多くのサイバー犯罪者に悪用されると予測している。こうした攻撃には「Mirai」のような不正プログラムが利用されるとしている。

3つ目は「手口のシンプルさによって、2017年もBEC事例は増加を続ける」を挙げた。世界のあらゆる企業の財務部門を標的にしたビジネスメール詐欺「BEC(Business Email Compromise)」は、社員のメールアカウントを乗っ取る、あるいは社員を騙してサイバー犯罪者の口座への送金を促すもので。BECの攻撃には、信ぴょう性の高いメールを作り上げるための調査が必要な以外、特別なことが必要ないため、サイバー犯罪者に魅力的な手口であり続けると予測している。

レポートではこのほか、「『ビジネスプロセス詐欺』が勢いを増し、サイバー犯罪者の標的は金融機関以外へ拡大」「Adobe製品やApple製品で見つかる脆弱性の数はマイクロソフト製品の数を上回る」「定着化するサイバープロパガンダ」「GDPR施行と順守に伴い、企業の負担が増加」「最新セキュリティ技術を回避する攻撃手法の出現」をポイントに挙げ、現状と2017年の予測、対策について紹介している。
《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

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