続いて森本氏はデモを実施した。ひとつはルータの脆弱性を悪用して設定を変更、スマートテレビの自動更新機能を悪用し、テレビのファームウェアアップデート確認先のURLを変更、ランサムウェアに感染させるというものであった。デモではルータの脆弱性を突いた設定変更は一瞬で行われ、その後テレビ画面にランサムウェアによる警告画面が表示された。また、メニュー画面もコンテンツがドクロのアイコンに変わりロックされた。2つ目のデモは、ルータ経由でPCに遠隔操作ツールをインストールし、スマート家電を遠隔操作するものであった。デモではスマートスピーカーの設計の隙を突いて遠隔操作を可能にし、スマートフォンからスピーカーを操作し音楽を鳴らした。森本氏は今後予想されるIoTの脅威として、「IoTデバイスを踏み台にした大規模DDoS攻撃」「自動車や電車、飛行機など輸送手段を狙うサイバー攻撃」「生活に密着するIoTデバイスからの情報漏えい、ネット恐喝」を挙げた。そして、ホームネットワークのセキュリティで利用者が今後気をつけるべきこととして、「ルータのセキュリティ機能を利用する」「スマート家電のセキュリティ機能をチェックする」「収集対象となる情報の種類・目的を知る」の3点を挙げ、セミナーを締めくくった。
あなたのスマートテレビはマイクを内蔵している? では兄弟、良い盗聴を。~ちょっとした忠告:あなたの最新のテレビは、マルウェアも乗せられるコンピュータだ(The Register)2014.5.26 Mon 8:30