独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)および一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は11月4日、IoT機器を使用した大規模なボットネットが構築され、DDoS攻撃に使用されていることについて注意喚起を行った。9月20日には、「Mirai」と呼ばれるマルウェアに感染したIoT機器により構成されたボットネットにより、Krebs on Securityが最大620Gbpsを超える大規模なDDoS攻撃を受けている。また9月下旬には、フランスのWebホストOVHに対して最大1.5TbpsというDDoS攻撃が行われている。
Miraiは、初期設定で使われることの多い62組のユーザ名・パスワードの組み合わせのリストを使用し、脆弱な機器をスキャン、ログインできた機器に感染してボットネットに組み込む。62組のログイン情報だけでも数十万の機器へのアクセスが可能であるという。対象となるIoT機器は、主に家庭用ルータ、ネットワークカメラ、デジタルビデオレコーダだった。またKrebs on Secirutyは、Miraiとは異なる同様のマルウェア「Bashlite」の存在を指摘している。セキュリティ企業Level 3 Communicationsは、Bashliteに感染した約100万ものIoT機器からなるボットネットが構築されている可能性があるとしている。