独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)および一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は10月5日、Animas Corporationが提供するインスリンポンプ「Animas OneTouch Ping」に複数の脆弱性が存在すると「Japan Vulnerability Notes(JVN)」で発表した。CVSS v3による最大Base Scoreは9.3。「Animas OneTouch Ping」には、機密情報の平文通信(CVE-2016-5084)、不十分なランダム値の使用(CVE-2016-5085)キャプチャリプレイによる認証回避(CVE-2016-5086)、スプーフィングによる認証回避(CVE-2016-5686)の脆弱性が存在する。これらの脆弱性が悪用されると、リモートの第三者によって、ポンプとリモートコントローラの間で行われる通信に含まれる患者の治療情報やその他のデータを取得されたり、ポンプに対する操作が行われたり、ポンプからの応答パケットを偽装されることでポンプに対する操作を妨害されたりする可能性がある。Animasの親会社であるJohnson & Johnsonによると、ファームウェアをリリースする予定はないが、当該製品を使用している患者や医療関係者には通知を送っているという。