株式会社日本レジストリサービス(JPRS)は9月28日、BIND 9.xの脆弱性(DNSサービスの停止)について注意喚起を発表した。BIND 9.0.0以降のすべてのバージョンのBIND 9が対象となり、かつフルリゾルバ(キャッシュDNSサーバ)および権威DNSサーバの双方が対象となることから、対象が広範囲にわたる。この脆弱性(CVE-2016-2776)は、DNS応答を作成する処理に不具合があり、特定の問い合わせに対応する応答メッセージをパケットに構築する際、namedが異常終了を起こす障害が発生する。ISCでは、外部から該当する問い合わせパケットをひとつ送りつけるだけで、namedを異常終了させられることなどから、本脆弱性の深刻度(Severity)を「高(High)」と評価している。JPRSでは解決策として、本脆弱性を修正したパッチバージョン(BIND 9.10.4-P3/9.9.9-P3)への更新、あるいは各ディストリビューションベンダからリリースされる更新を適用することを挙げている。