株式会社カスペルスキーは9月1日、「Kasperskyサイバー脅威レポート:2016年4月~6月」を発表した。レポートによると、カスペルスキー製品はコンピュータとモバイルデバイスに対する、合計1億7,189万件の悪意ある攻撃を検知した。PCユーザの5人に1人が悪意ある攻撃に遭遇している。また、暗号化型ランサムウェアの攻撃が最も多かったのは日本(2.4%)で、「TeslaCrypt」「Locky」「Cryakl」の蔓延が明らかになっている。金融系のサイバー攻撃は1,132,031件にのぼり、前四半期から15.6%増加した。増加の要因として、バンキング型トロイの木馬「Gozi」と「Nymaim」 の作成者達が協力していることを挙げている。バンキング型トロイの木馬は、ハッキングや偽サイト、スパムメールなどで感染し、オンラインバンキングの公式ページを装った偽のサイトから口座情報やパスワード、クレジットカード情報など個人情報の窃取を試みる。金融系マルウェアの攻撃を最も多く受けた国はトルコで、カスペルスキー製品ユーザの3.45%が攻撃に遭遇してる。以下、ロシア(2.9%)、ブラジル(2.6%)と続いており、ブラジルはオリンピック、パラリンピックの開催もあり、第3四半期は件数が増加すると予想している。