一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は7月14日、2016年4月1日から6月30日までの四半期における「インシデント報告対応レポート」および「活動概要」を公開した。インシデント報告対応レポートによると、同四半期にJPCERT/CCに寄せられたインシデント報告件数は4,686件で、前四半期(4,587件)から2%増加した。インシデントの内訳は「スキャン」が40.1%、「Webサイト改ざん」が28.1%、「フィッシングサイト」が16.9%を占めた。フィッシングサイト全体では、金融機関のサイトを装ったものが42.0%、Eコマースサイトを装ったものが17.1%を占めている。本四半期に報告が寄せられたフィッシングサイトの件数は642件で、前四半期の645件から0.5%減少し、前年度同期(491件)との比較では31%の増加となっている。活動概要では、「FIRST理事JPCERT/CC スタッフが再選」「『2015年度CSIRT構築および運用における実態調査』を公開」「攻撃者の行動によって残る痕跡を調査するための文書を公開」「OWASP のWeb アプリケーションのセキュリティ要件を邦訳して公開」「サイバーセキュリティ対策活動への協力者に感謝状贈呈」をトピックに挙げている。