Microsoft Windows の Secondary Logon サービスにおいて要求ハンドルの取り扱い不備により高い権限で任意のコードが実行されてしまう脆弱性(Scan Tech Report)
Microsoft Windows の Secondary Logon サービスに含まれる不備により、高い権限で任意のコードが実行可能となる脆弱性が報告されています。
脆弱性と脅威
エクスプロイト
Microsoft Windows の Secondary Logon サービスに含まれる不備により、高
い権限で任意のコードが実行可能となる脆弱性が報告されています。セキュリ
ティ更新プログラムが公開されているため、適用することにより対処可能です。
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◆分析者コメント
今回公開されたエクスプロイトコードは作成者により、 Windows 7 ~ 10、
Windows Server 2008 ~ 2012 と、幅広いバージョンでの動作が確認されてお
り、32 bit 版と 64 bit 版 OS のどちらにも対応していることが報告されて
います。公開されたエクスプロイトコードを参考に、攻撃者が進入後の端末上
で SYSTEM 権限への昇格に利用する可能性もありますので、セキュリティ更新
プログラムの適用により対処することを推奨します。
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◆深刻度(CVSS)
[CVSS v2]
7.2
https://nvd.nist.gov/cvss/v2-calculator?name=CVE-2016-0099&vector=(AV:L/AC:L/Au:N/C:C/I:C/A:C)
[CVSS v3]
7.8
https://nvd.nist.gov/cvss/v3-calculator?name=CVE-2016-0099&vector=AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
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◆影響を受けるソフトウェア
以下のソフトウェアが当該脆弱性の影響を受ける可能性があります。
- Windows Vista SP2
- Windows Server 2008 SP1
- Windows Server 2008 R2 SP2
- Windows Server 2012
- Windows Server 2012 R2
- Windows 7 SP1
- Windows RT 8.1
- Windows 8.1
- Windows 10
- Windows 10 1511
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◆解説
Microsoft Windows の Secondary Logon サービスは、ログオンしているユー
ザとは別のユーザ権限でコマンドなどを実行するために用いられるサービスで
す。当該脆弱性は、Secondary Logon サービスにおけるメモリ上での要求ハン
ドルの取り扱い不備に起因しています。攻撃者は当該脆弱性を利用して、意図
的に競合状態を発生させることにより、高い権限で任意のコードを実行するこ
とが可能となります。
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