株式会社富士通研究所は5月29日、スマートデバイスやウェアラブル端末で動作するWebアプリケーションを、シンクライアントと同様の安全性と操作感で利用できる技術を開発したと発表した。スマートデバイス向けに開発されたWebアプリケーションを、ユーザインタフェース処理(UI処理)とデータ処理に自動で分離し、データ処理はクラウド側(サーバ)で実行し、UI処理はスマート端末側で実行する新しい仮想化技術となっている。分離したUI処理以外のソースコードを、データ処理としてサーバ側で実行し、転送したUI処理はスマート端末で分散して実行する。これにより、安全性と高い操作性を確保したという。これらは、Webアプリケーション実行時に動的に処理するため、分散処理に必要な再設計・再開発は不要となる。同社では、開発した仮想化技術のサーバでの多重実行性能の向上や操作分析の高精度化などを進め、2016年度中の実用化を目指すとしている。