エフセキュア株式会社は4月30日、新たな調査レポート「THREAT REPORT H2 2014」(脅威レポート2014年下半期)を発表した。レポートによると、ユーザの金銭を奪う攻撃を仕掛けるランサムウェアとその他の脅威が引き続き拡大している。ランサムウェア「SmsSendファミリー」には合計574個の既知の亜種があり、このうち259種が2014年の下半期に確認された。SmsSendは、プレミアム料金の番号にSMSメッセージを送信するトロイの木馬にAndroidデバイスを感染させることで、犯罪者に利益をもたらすもの。ランサムウェアはPC上での検出件数も増加しており、今回のレポートで確認された上位10個の脅威には「Browlockランサムウェアファミリー」が加わったほか、「Conficker/Downadupワーム」「Salityウイルス」、さまざまな種類の「Ramnitウイルス」などが目立っている。これら3つのファミリーは、上位10個の脅威の全検出数のうち、合計で55%を占めた。また、Facebookアカウントを狙って意図しないコンテンツを投稿したり、情報を盗んだりする「Kilimファミリー」と呼ばれる悪意のあるブラウザ拡張も目立った。ただし、検出数の増加にはFacebookからの協力によるところも大きいとしている。