法人向けセキュリティ製品を発表、日本およびグローバルでシェア3位を狙う(キヤノンITS) | ScanNetSecurity
2024.04.20(土)

法人向けセキュリティ製品を発表、日本およびグローバルでシェア3位を狙う(キヤノンITS)

キヤノンITSは、国内総販売代理店として取り扱うESET社の法人向けエンドポイント用セキュリティ対策ソフト「ESET Endpoint Protectionシリーズ」の新バージョンv6を、2015年秋頃より提供開始すると発表した。

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キヤノンITソリューションズ株式会社(キヤノンITS)は4月16日、国内総販売代理店として取り扱うESET社の法人向けエンドポイント用セキュリティ対策ソフト「ESET Endpoint Protectionシリーズ」の新バージョンv6を、2015年秋頃より提供開始すると発表した。また、製品版リリースに先駆け、クラウド対応製品の先行評価版を、6月末より無償で提供を開始する。この記者発表には、ESET社のCEOであるリチャード・マルコ氏、およびCSO/CMOであるイグナシオ・スバンパト氏も出席した。

リチャード氏は、ESET社の最新動向について紹介した。同社は1987年、「まだ鉄のカーテンがあった頃」そして「コンピューターセキュリティが始まった頃」にスロバキアで創業した。現在では世界に13の拠点を持ち、9カ所にマルウェア分析および技術センターがある。社員は1,000名を超え、1億人に利用されており、2014年の売上は5億ドルを超えたという。また多くの受賞歴があり、特に直近の日本での顧客満足度調査において、2位に大きく差をつけて1位となっていることを強調。「ユーザの要求が高く、難しいマーケットである日本の調査結果で1位であることは非常に嬉しい」と述べた。

さらに、この実績は日本のベストパートナーであるキヤノンITSによって実現できたとし、日本で10年以上のパートナーシップがあること、ずっと2桁成長を続けていること、4割のシェアがあることを説明した。そして、5年以上の開発機関をかけ、0から作り直したという次期ESET製品に搭載される新たな技術として、ゼロデイ攻撃に対応する「Exploit Blocker」、メモリレベルでマルウェアの活動を検出する「Advanced Memory Scanner」を紹介した。ESETは、プロアクティブな保護、スピード、ユーザビリティに注力しており、これにより世界で5番目のセキュリティベンダとなったと述べた。

イグナシオ氏は法人向けの新製品について紹介した。ESETでは最新版の開発にあたって、全世界のユーザを訪問して話を聞き、ユーザの意見を取り入れたという。その先陣を切るクライアント管理プログラム「ESET Remote Administrator」(ERA)では、わかりやすく使いやすい共通のユーザインタフェースを搭載し、ほとんどの作業が起動後の最初の画面から行えるようにした。適切な情報にいつでもアクセスでき、重要な情報はひと目でわかるようにしたほか、データアクセス保護、システムへの影響の低減、エージェントの自動化、「Proxy Servers for Remote Administration」なども搭載する。イグナシオ氏は新製品の投入によって、現在の日本のシェア4位を3位に、グローバルでのシェアを5位から3位へと上げていくとした。

キヤノンITソリューションズ株式会社セキュリティソリューション事業部の近藤伸也氏は、ESET社2名の説明を補足する形で、「ESET Endpoint Protectionシリーズ v6」の概要を説明した。「シンプル」「使いやすさ」「パフォーマンス」を開発コンセプトとしており、ユーザビリティ/管理機能向上とクラウド対応が大きな変更点となっている。また、巧妙化、高度化する脅威に対する多重防御のための新機能として、「エクスプロイト ブロッカー」「ボットネット プロテクション」「アドバンスドメモリスキャナー」「バルナラビリティシールド」を搭載した。

また、国内法人向けセキュリティ市場動向として、ESET製品が顧客満足度調査において全項目で最高スコアを記録したこと、法人向けアンチウイルス製品市場シェアは10.9%で着実に成長を続けていることを挙げた。さらに今後の施策として、大規模ユーザ向けの販売強化、特定業種・業態への取り組みの強化を挙げた。具体的な内容として、クラウド対応製品の提供、製品ラインアップの拡充、協業ビジネス推進/パートナー向け支援強化を紹介した。
《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

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