一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は4月16日、2015年1月1日から3月31日までの四半期における「インシデント報告対応レポート」および「活動概要」を公開した。インシデント報告対応レポートによると、同四半期にJPCERT/CCが受け付けたインシデント報告件数は6,869件で、前四半期(6,231件)から10%増加した。各報告に含まれるインシデント件数は5,485件(前四半期は5,606件)、サイト管理者などに対応を依頼した調整件数は3,088件(同2,337件)と、ともに増加した。前年同期との比較では、総報告数で40%増加し、調整件数は55%増加している。インシデントの内訳は「スキャン」に分類される、システムの弱点を探索するインシデントが54.3%、「Webサイト改ざん」に分類されるインシデントは14.4%を占めた。また、「フィッシングサイト」に分類されるインシデントは8.5%を占めている。フィッシングサイト全体では、金融機関のサイトを装ったものが36.4%、ポータルを装ったものが24.2%を占めている。本四半期に報告が寄せられたフィッシングサイトの件数は466件で、前四半期の406件から15%増加した。また、前年度同期(557件)との比較では16%減少した。活動概要では、「内閣官房内閣サイバーセキュリティセンターと国際連携活動及び情報共有等に関するパートナーシップを締結」「2014年度のインシデントの報告件数は前年度より24%減るも、調整件数は9,684件と10%の増加」「制御システムセキュリティ啓発活動 ~制御システムセキュリティカンファレンス2015と4箇所のセキュリティセミナーを開催」「第11回 APCERT合同サイバー演習」をトピックに挙げている。