独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は3月12日、Webサイトの開発者や運営者向けの「安全なウェブサイトの作り方」の改訂第7版を同日よりIPAのWebサイトで公開したと発表した。今回の改訂では、DNSを狙った攻撃やパスワードリスト攻撃、クリックジャッキング攻撃など、前回改訂の2012年以降問題となった攻撃、および新たな手口への有効な対策を追加している。また、今回は保存している利用者等のパスワードの漏えいに備える対策を提示している。パスワードリスト攻撃に対しては、パスワードハッシュ値にして保存していたとしても、高速に復元する手口の存在が確認されている。そこで第7版では、パスワードを「ソルト」と呼ばれる文字列を付加して計算したハッシュ値(ソルト付きハッシュ値)にし、見かけ上のパスワードを長くすることで、パスワード復元までの時間を非現実的な長さに延ばすことを推奨している。この対策により、万一パスワードが漏えいしても、復元が困難なためパスワードリスト攻撃等への悪用防止効果が期待できるとしている。