[DEF CON22 レポート] 中国の五つ星ホテルが「暇つぶしハッキング」の犠牲に | ScanNetSecurity
2020.12.03(木)

[DEF CON22 レポート] 中国の五つ星ホテルが「暇つぶしハッキング」の犠牲に

IP アドレスの末尾を変更するだけで、別の客室の制御を乗っ取ることができると気づいた Molina は、そのプロトコルのリバースエンジニアリングを行い、他室のテレビの電源を入れるなどのハッキングに成功した。

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「モノのインターネット」の安全性が不安視される中、DEF CON 22 のブリーフィングで、一人のセキュリティコンサルタントが 200 以上の客室を持つ五つ星ホテルのセキュリティを「退屈しのぎに」破った際の様子が、本人の口から語られた。

Trusted Computing Group の元代表でもあるセキュリティコンサルタントの Jesus Molina Milina Terriza が、中国で滞在した高級ホテル「St Regis Shenzhen」では、それぞれの客室内に備え付けられた iPad が室内の照明やテレビ、ブラインドの開閉、温度管理などを制御していた。

退屈した Molina が、その iPad を調べてみたところ、それはゲスト専用のネットワークに接続されており、オートメーションのコマンドは「KNX/IP」プロトコルを利用していた。「KNX/IP」は 1990 年に開発されたネットワーク通信プロトコルで、欧州と中国で広く利用されている。そのウェブページの説明によると、「世界で唯一の商用・居住用のビルコントロールのオープンスタンダード」であるという。

IP アドレスの末尾を変更するだけで、別の客室の制御を乗っ取ることができると気づいた Molina は、そのプロトコルのリバースエンジニアリングを行い、他室のテレビの電源を入れるなどのハッキングに成功した。

後日、Molina はこの欠陥を St Regis に報告し、同ホテルはこのシステムの利用を中止した。Molina は「セキュリティ研究者、オートメーション市場のリーダー、そしてホテル業界の人々は、ゲストに相応のセキュリティスタンダードを提供するための話し合いを始める必要がある」と結論づけている。
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