エフセキュア株式会社は9月4日、スパムボット型マルウェアファミリー「Pitou」に関するホワイトペーパーをリリースしたと発表した。Pitouについて監視を続けた結果、Pitouがカーネルモードのスパムボット「Srizbi」と多くの共通点を持ちつつ、さらにブートキットを含むさまざまな機能が追加され、より堅牢なマルウェアとして書き換えられていることを突き止めたという。また、同社による詳細な解析の結果、Windowsのネイティブな環境での実行を避け、VM(Virtual Machi)のコードを悪用して高度に難読化されていることが判明した。Pitouの主な目的は、感染したマシンをスパムボットとして悪用すること。この脅威により、企業のユーザにも家庭のユーザにも多大な混乱や不便を引き起こす可能性があるとしている。スパムを送るIPアドレスがISPによってRBL(Realtime Black List)のブラックリストとして登録されてしまうケースもあるという。