NPO日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)は6月6日、セキュリティ市場調査ワーキンググループによる「2013年度 情報セキュリティ市場調査報告書」を発表した。本調査は従来方式を一部簡略化し、個別推計調査、インタビュー調査、ワーキンググループメンバーによる議論を踏まえて全体集計・推計作業を行い、2014年5月に取りまとめたもの。これによると、2013年度はアベノミクスと日銀による大胆な金融緩和などの経済情勢と、引き続きサイバー脅威への備えを充実させる経営判断が期待できることから、情報セキュリティ投資も継続、市場の拡大基調は維持されているとみている。2013年度の市場規模は、セキュリティツールが市場が4,055億円(前年度比成長率5.3%)と初めて4,000億円規模に達し、情報セキュリティサービス市場が3,607億円(同4.1%)と過去最高を更新したものとみている。2014年度はセキュリティ投資もある程度堅調に推移すると考えられ、ツールについては2013年よりは鈍化するものの前年度比成長率4.8%程度、サービスについては同3.4%にとどまると予測している。金額規模では、ツールが4,248億円、サービスが3,730億円と本統計開始以来、最大規模に達するとみている。これにより市場全体では4.1%と4%台の成長率を維持する。