ソニー・ピクチャーズエンタテインメントが、セキュリティ専門家ブライアン・クレブス氏を題材とした映画の製作を計画していると、StarTribune、Hollywood Reporter などの複数の米メディアが報じている。作品中では2013年末に発生した米ディスカウントストアチェーン Target の大規模なセキュリティ侵害事件に関するシーンも再現されるものと見られている。全米で 2 番目の規模を誇るディスカウントマーケットチェーン Target Corporationは、2013 年 11 月 27 日から 12 月 15 日のクリスマス商戦期、同社の POS システムにマルウェアの侵害を受け、4,000 万件以上のクレジットカード情報と、少なくとも 7,000 万人以上の顧客の個人情報を漏えいした。小売店の情報漏えい事件として前代未聞の規模。クレブス氏は、この事件を自身のブログで最初に報道した人物として脚光を浴び、New York Times 誌は 2014 年 2 月、サイバーセキュリティジャーナリストとして独自の活動を続けてきた彼と、その体験談を紹介した特集記事「Reporting From the Web's Underbelly」を掲載した。ソニー・ピクチャーズエンタテインメントは、この記事の映画化を目論んでいる。各方面からのバッシングを受けながらも、顧客の信頼回復に全力を注いでいる Target にとっては手痛い話となりそうだ。この映画化の計画に関し、クレブス氏は自身のブログで「非常に驚いている」「まだソニーと詳細を詰めてはいないが、もしも主演男優の選択に関わることができたなら嬉しい」「大好きな俳優を1人だけ指名するなら、是非エドワード・ノートンに」と語っている。なお、この映画化計画に関する Target からのコメントは発表されていない。
Target、4,000 万のクレジットカード情報の盗難に繋がる「ハッカー警告」を無視していた?~緊急事態! 詐欺師が横行する中、スタッフはまごついていたとの報告(The Register)2014.3.28 Fri 8:30
Target のハッカー「よし、これで俺たち大金持ちだな! ところで口座の暗号化はどうやって解くんだ?」~情報セキュリティ屋、いつか防具のメッキは剥がれると主張(The Register)2014.1.23 Thu 9:30
Target のレジがマルウェアに感染、4,000 万のバンクカードを吸い上げる~疲れはてた CEO、同社の POS システムが侵害されていたことを認める(The Register)2014.1.23 Thu 8:30