トレンドマイクロ株式会社は11月26日、コンピュータ支援設計(CAD)ソフトウェアの標準ファイル形式であるDWGファイルなど重要な画像ファイルを削除する「VBS_SOYSOS」を確認したと同社ブログで発表した。ファイルを削除する不正プログラムおよびワームの存在は以前から確認されているが、Visual Basicを元にしたVBScriptで記述された不正プログラムでファイルを削除するものはまれであるとしている。同社のクラウド型セキュリティ基盤「Trend Micro Smart Protection Network」のフィードバックによると、この不正プログラムは現在メキシコで感染が急増している。11月10日時点で、ひとつの亜種でのべ 3,331の感染が確認された。VBS_SOYSOSは、リムーバブルドライブを経由してPCに感染することが判明している。さらに、難読化されたコードの解析を進めていくと、VBS_SOYSOSは簡単なスクリプトで作成されていることがわかった。実行されると、すべてのリムーバブルドライブ上で確認されたMP3およびJPG、DWGの拡張子を持つファイル名を利用して自身のコピーを作成し、元のファイルを隠すかわりに削除する。なお、感染しているかどうかはレジストリ値で確認できる。