1.概要MySQL には、空間情報を扱う特定のクエリを処理した場合に、サービス運用妨害 (DoS) が発生する脆弱性が存在します。データベースにアクセス可能な悪意あるユーザに利用された場合、MySQL サーバを不正に停止される可能性があります。脆弱性を悪用された場合の影響度が高いため、対象のユーザは可能な限り以下の対策を実施することを推奨します。2.深刻度(CVSS)5.0http://nvd.nist.gov/cvss.cfm?version=2&name=CVE-2013-1861&vector=%28AV%3AN/AC%3AL/Au%3AN/C%3AN/I%3AN/A%3AP%293.影響を受けるソフトウェア ※MySQL 5.1.69 以前MySQL 5.5.31 以前MySQL 5.6.11 以前※1 影響を受けるバージョンの MySQL が含まれる、Linux ディストリビューションにおいても、この脆弱性の影響を受ける可能性があります。また、MariaDB 5.5.29/5.3.12/5.1.67 以前もこの脆弱性の影響を受けることが報告されています。4.解説MySQL には、経度緯度などの空間情報を取り扱うことが可能な geometry 機能※2 が実装されています。※2 Class Geometryhttp://dev.mysql.com/doc/refman/5.1/ja/gis-class-geometry.htmlMySQL には、この geometry 機能において、空間情報を文字列に変換処理する際の長さチェックに不備があるため、過度に大きなバイナリ値が指定された空間情報を変換処理した場合に、mysqld がクラッシュする脆弱性が存在します。この脆弱性を利用することで、MySQL に接続可能な攻撃者は、MySQL サーバをサービス不能状態にする可能性があります。5.対策以下の Web サイトより、MySQL 5.1.70/5.5.32/5.6.12 以降を入手しアップデートすることで、この脆弱性を解消することが可能です。MySQL Downloads:http://www.mysql.com/downloads/あるいは、以下の Web サイトを参考に、MySQL 用の Critical Patch Update (CPU) July 2013 を入手し、適用することで、脆弱性を解消することが可能です。Critical Patch Update July 2013:http://www.oracle.com/technetwork/topics/security/cpujuly2013-1899826.html6.ソースコード(Web非公開)(執筆:株式会社ラック サイバー脅威分析センター)※Web非公開該当コンテンツ閲覧をご希望の方はScan Tech Reportにご登録(有料)下さい。Scan Tech Reporthttp://scan.netsecurity.ne.jp/archives/51916302.html