独立行政法人情報処理推進機構(IPA)技術本部 セキュリティセンターは4月16日、2013年第1四半期(1月~3月)の「コンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況および相談受付状況」を発表した。ウイルス検出数では、「W32/Mydoom」が全体の3/4以上を占めた。「W32/Netsky」とともに前四半期より減少しているが、IPAでは届出が少ないだけであり、全体的には減少していないとみている。2013年第1四半期の不正プログラム検出数は、主にインターネットバンキングのID・パスワードを窃取する「Bancos」、PC内に裏口を仕掛ける「Backdoor」、悪意あるWebサイトに誘導して別のウイルスを感染させようとする「Webkit」が多く検出された。しかし、Bancos以外は全て減少傾向となっている。ウイルス感染による被害届出は0件であった。2012年第3四半期のウイルス届出件数は1,803件となり、前四半期の2,456件から653件の減少となった。コンピュータ不正アクセス届出状況では、Web改ざん被害の届出件数が引き続き高いレベルとなった。不正アクセス届出件数は27件で、そのうち25件に何らかの被害があった。相談件数は3,300件で、被害届出の内訳は、「ワンクリック請求に関する相談」が721件(前四半期は659件)、「偽セキュリティソフトに関する相談」が179件(前四半期は116件)、「Winnyに関連する相談」が22件(前四半期は51件)、「情報詐取を目的として特定の組織に送られる不審なメールに関する相談」が18件(前四半期は18件)などとなっている。