独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)および一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は6月29日、一部のモバイルデバイス管理(MDM)ツールで使用される「Simple Certificate Enrollment Protocol(SCEP)」の実装に問題が存在すると「Japan Vulnerability Notes(JVN)」で発表した。SCEPを実装しているシステムでは、証明書の発行を依頼したユーザやデバイスの認証に問題があり、不適切な証明書が発行される危険性が指摘されている。この問題が悪用されると、他のユーザや管理者になりすまして証明書を取得され、本来アクセスできないシステムにアクセスされるなどの可能性がある。JVNでは「認証にSCEPではなくCMPや Certificate Management over CMSを使用する」「信頼できるユーザやデバイス以外からの証明書発行依頼は手動で処理する」「同一のチャレンジパスワードを使いまわししない」「証明書発行依頼ができるユーザを制限する」といったことで、本問題の影響を軽減することが可能としている。