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2018.07.17(火)

海外における個人情報流出事件とその対応「標的は重要インフラ、狙われるSCADAシステム」(1)子どもでもSCADA侵入は可能

国際 海外情報

●ロシアから米SCADAシステムを攻撃
11月18日、McAfee LabsのブログでDavid Marcusが「Is This SCADA Hacking Friday?(今日はSCADAハッキングの金曜日?)」との記事を書いている。米国のブラックフライデーを1週間後に控えて、SCADAハッキングが複数発生したことを重大視したと思われる内容。17日付けのCNET、Elinor Millsによるイリノイ州での事件と、18日付けの英国「thing」のGareth Halfacreeによる米国テキサス州サウスヒューストンでの重要インフラを管理するSCADAへの攻撃を受けてのものだ。

まず、イリノイ州での事件についてだが、Applied Control Solutionsのマネージング・パートナーであるJoe Weissがブログで、「先週、公共水道局のSCADAのハッキングが明らかにされた」と書いている。Applied Control Solutionsは約35年にわたり産業制御システムでリーダーシップを取っている企業だ。Weissによると、

・(SCADAハッキングがあったことを)州組織のひとつが発表した。ただし、飲料水、下水などのインフラへのリスクや保護情報を提供するWater ISAC、国土安全保障省(DHS)の重要とされているものの機密扱いされていない日報、制御システムのセキュリティを管轄するICS-CERTでは何も発表していない。そのためだろう。Weissが話したほかの水道事業体は、事態について認識がなかった。

・SCADAソフトウェアのベンダがハッキングに遭い、顧客のユーザ名とパスワードが盗まれている。

・攻撃者のIPアドレスの追跡でロシアまでたどり着いている。

・ほかの水道システムのSCADAユーザが攻撃を受けているかは分からない。

・SCADAシステムへのリモートアクセスで、2~3か月前に小さな問題が見つかった。

・SCADAシステムが電源をオン・オフされたことで、バーンアウトが起こった。

Millsが指摘しているとおり、ベンダがハッキングを受けたというが、水道事業体が攻撃を受けたのか、あるいはソフトウェアのベンダにおけるセキュリティ侵害なのか、明確にしていない。また、攻撃者の動機などについても触れていない。CNETではWeissをインタビューして、施設がイリノイ州のスプリングフィールドにあったことは確認している。

事件については、ITセキュリティの専門家、Brian Krebsもブログに書いている。Weissが州組織のひとつとしているのは、Illinois Statewide Terrorism & Intelligence Center(STIC)で、「Public Water District Cyber Intrusion」というタイトルのレポートを発表している。その10日付レポートの一部をWeissが入手して、事件について明らかにしたようだ。Krebsは、対象となったのがCurran-Gardner Public Water Districtで、11月8日に職員がSCADAシステムの問題に気付いたと述べている。外部からハッキングされていたというものだ。

重要インフラへの攻撃の可能性に、さまざまなメディアが事態を取り上げた。ロシアからの攻撃が示唆されていたことで、事実なら米国の産業システムへ攻撃として、知られている限りで初めての事例となる。国外から攻撃を受け、水道システムが影響を実際に受けたとすると一大事だ。

DHSのスポークスパーソンであるPeter Boogaardは、報道から数時間後に「DHSとFBIで調査を行っているが、現時点で影響を受けたという証拠は見つかっていない」という見解を発表した。水道システムに問題があったのは確かだが、それが外部からの攻撃とは認めていない。

●子どもでもSCADA侵入は可能?
次にHalfacreeによる記事だが、このBoogaardのコメントを読んだ、ハッカー“Pr0f”が、行ったものだ。Pr0fは発言について、DHSが国家のインフラの状態を重要視していないとして、「This is stupid(ばからしい)」とPastebinで書いている。Pastebinはテキスト共有サービスで、ハッカーが愛用している。

Pr0fは自分の主張が正しいことを証明するため、サウスヒューストンの給水システムを管理するSCADAにアクセスして得た画像を、Pastebinに発表した。“思慮のない破壊行為”は好まないとして、実際に機械にダメージを与えることはないが、SCADAの画像を獲得することは…

※本記事は有料購読会員に全文を配信しました

(バンクーバー新報 西川桂子)
《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

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