日立製作所は24日、クラウドコンピューティング事業の強化に向けて、大量データ(ビッグデータ)の利活用や、情報・通信技術による社会インフラシステムの高度化といった新たな市場ニーズに対応したクラウドサービスの提供を開始した。 具体的には、日立クラウドソリューション「Harmonious Cloud」のサービス基盤として、ビッグデータの収集・蓄積・検索・分析機能をもつ「データ利活用環境」と、社会インフラシステムの運用に関わる情報の分析・知識化処理と制御システムを連携できる「情報制御連携環境」を新たに整備し、サービスメニューとして「ビッグデータ利活用サービス」と「スマートインフラサービス」を追加した。 「ビッグデータ利活用サービス」は、企業活動の様々な現場で生成される多量のログデータ、M2M関連データ、コンテンツといったビッグデータの収集・蓄積・検索・分析を行い、企業活動に活かしていくためのサービス。一方、「スマートインフラサービス」は、社会インフラを制御するシステム(制御システム)の運用に際して発生する多量の運用データをシミュレーションなどによって分析し、その結果を制御システムにフィードバックすることで、さまざまなインフラサービスにおける需要と供給の調整を行うためのサービス。 日立は、2009年6月にクラウドソリューション「HarmoniousCloud」を体系化して以来、「社会イノベーション事業」を中心に事業のグローバル展開を加速しており、今後もクラウドソリューションをグローバルに展開、2015年度に5,000億円規模の売上高を目指すとしている。