一般社団法人日本レコード協会(RIAJ)は3月9日、「違法配信に関する利用実態調査」の結果を発表した。この調査は2010年8月31日から9月6日、インターネットアンケート調査により実施したもの。RIAJが2010年8月10日から8月16日まで実施した「音楽メディアユーザ調査」において「違法ファイルのダウンロードを経験した」とする対象者を抽出して実施されている。回収サンプル数は1,217。調査結果によると、違法ファイル等の認知・利用率では、動画配信サイトの利用率は29.6%、認知率は68.1%、P2Pファイル共有ソフトの利用率は5.0%、認知率は44.6%、その他のPCサイトの利用率は10.4%、認知率は49.3%、携帯電話向け掲示板サイトの利用率は9.4%、認知率は55.3%であった。また、違法サイト等利用者のうちのアップロード経験率は18.8%で、認知率は65.3%。これらの結果から推定される違法ファイル等のダウンロード数は43.6億ファイルであり、正規有料音楽配信の2010年ダウンロード数4.4億ファイルのおよそ10倍となる。また、これを正規音楽配信の販売価格に換算すると6,683億円となり、正規音楽配信の2010年間売上860億円のおよそ8倍に相当するという。(吉澤亨史)http://www.riaj.or.jp/release/2011/pr110309.html