フォーティネットジャパン株式会社は3月7日、2011年2月度の「フォーティネットウイルス対処状況レポート」を発表した。2011年1月21日から2月20日までの同社「FortiGateネットワークセキュリティアプライアンス」と「インテリジェンスシステム」が検知した情報によると、2月にFortiGuard IPSが新たに追加した脆弱性の合計は81件で、このうち37.0%に相当する30件については、活発な攻撃を受けたことが報告されている。マルウェアトップ10では、「Data/ SpyeyeCon.fam」という名称の脅威が新たに検出された。このシグネチャは、SpyEyeボットネットが送信する暗号化されたコンフィグレーション ファイルを検出する。SpyEyeはZeusボットネットの後継として最近注目を集めており、Zeusの開発者はコンフィギュレーション ファイルのデータ構造の先頭に意味のない20バイトヘッダを付加するなど、検出を免れるための方策を施している。また今月FortiGuard Labsが発見したアメリカン・エクスプレスの名を騙るフィッシングEメールでは、アカウントが規約に違反していると通知する脅しの戦術が用いられている。このケースでは、リンクをクリックするとユーザはバンコクのデータセンタに位置するサイトに接続され、さらにこのサイトから中国のサーバにリダイレクトされる。リダイレクト先のサーバはアメックスの正規サイトのコンテンツを中継するプロキシとして機能し、途中でログイン認証情報を傍受するという。(吉澤亨史)http://www.fortinet.co.jp/news/pr/2011/pr030711.html