独立行政法人情報処理推進機構 セキュリティセンター(IPA/ISEC)は1月6日、2010年12月度および2010年年間の「コンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況」を発表した。また、2010年は正規Webサイト閲覧によるウイルス大量感染被害、ウイルス作成者の逮捕、情報漏えい被害の続発など情報セキュリティ上の出来事があったことを受け、「『ドライブ・バイ・ダウンロード(Drive-by Download)』を取り巻く攻撃手法の変遷」「騙しのテクニックの変遷」「スマートフォンを巡る情報セキュリティの脅威の現状」の3つを取り上げ、解説と対策方法を紹介している。2010年年間のウイルス届出状況では、届出件数は13,912件と2009年の16,392件から15.1%の減少となった。コンピュータ不正アクセス届出状況では、2010年の不正アクセス届出件数は197件で2009年の149件から48件(32%)増加した。内訳は、侵入67件、なりすまし35件、DoS攻撃7件、アドレス詐称3件、その他(被害あり)5件などとなっている。2010年12月のウイルス検出数は約2.3万個と、11月の約3.2万個から28.2%の減少となった。届出件数は874件となり、11月の1,094件から20.1%の減少となっている。コンピュータ不正アクセス届出状況では、12月の不正アクセス届出件数は22件で、このうち7件は何らかの被害があった。相談件数は27件で、このうち7件が何らかの被害に遭っている。被害届出の内訳は、侵入5件、DoS攻撃1件、不正プログラム埋め込み1件となっている。ウイルス・不正アクセス関連相談総件数は1,536件で、このうち「ワンクリック不正請求」に関する相談が474件(11月は483件)、「セキュリティ対策ソフトの押し売り」行為に関する相談が10件(11月は18件)、Winnyに関連する相談が4件(11月は8件)などとなっている。http://www.ipa.go.jp/security/txt/2011/01outline.html