スパムメール対策のトップ企業が、WAFベンダを買収した理由 〜バラクーダ、WAFやメールアーカイバを相次ぎ発表 | ScanNetSecurity
2024.04.24(水)

スパムメール対策のトップ企業が、WAFベンダを買収した理由 〜バラクーダ、WAFやメールアーカイバを相次ぎ発表

 国内で販売されている電子メールセキュリティ・アプライアンス市場でシェアNo.1(2006年 富士キメラ総研調べ)を獲得したバラクーダネットワークスがロードバランサーを自社商品群のひとつに加えたことは先日報じたとおりだが(下記URL参照)、今回それに加え、WAFやメール

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 国内で販売されている電子メールセキュリティ・アプライアンス市場でシェアNo.1(2006年 富士キメラ総研調べ)を獲得したバラクーダネットワークスがロードバランサーを自社商品群のひとつに加えたことは先日報じたとおりだが(下記URL参照)、今回それに加え、WAFやメールアーカイブ製品を相次いでリリースしている。

●バラクーダ、超低価格の負荷分散アプライアンスを発売
https://www.netsecurity.ne.jp/10_10433.html
●バラクーダ、ファイアーウォール製品メーカーを買収
https://www.netsecurity.ne.jp/1_10468.html

 SCAN編集部は、来日中のVice President Product ManagementのStephen Pao氏を訪ね、同社の戦略について話を聞いた。Pao氏は、全バラクーダネットワークス製品の戦略的製品ディレクション、および定義・プログラム管理を担当している。


─なぜWAFの専業ベンダ NetContinuum を買収したのですか? 目的をおしえてください。

 PSI DSS バージョン1.1の要件6.6では、カスタム・アプリケーション・コードについて脆弱性の見直しをするか、あるいはアプリケーション・レイヤー・ファイアウォールの導入のいずれかを推奨しています。
 WAFの要求はこのように高まっているのですが、それに大して十分なソリューションは提供されていなかったのです。そこにビジネスチャンスがあると考え、 NetContinuum を買収しました。ことに NetContinuum は複合ベンダでなく、WAFの専業ベンダであることが魅力的でした。


─国内ではPCI DSSに準拠しなかったからカード決済をとりやめられた、等の報告はまだ聞きません。今後のPCI DSSの強制力の行方についてはどうお考えですか?

 先ほど、PSI DSS バージョン1.1の要件6.6ではWAFの導入等を推奨していると話しました。これが2008年6月には、「推奨」ではなく「必須」になります。これは米国だけでなく、ワールドワイドの話です。もちろん日本も含まれます。そのため、PCI DSSは米国のスパム防止法のように強制力を帯びて機能していくと考えています。


─今回リリースされた、「Barracuda Web Application Controllers」の特徴を教えてください。

 Webセキュリティを中心に据えたAFシリーズと、AFシリーズの機能に加えてパフォーマンスや可用性の向上も視野に入れたAGシリーズからなります。


─「Barracuda Message Archiver」はいかがですか?

 アウトバウンド・インバウンドメールともに索引をつけて過去の履歴を検索できます。「Barracuda Spam Firewall」のように、『簡単導入、簡単設定、お求めやすい価格』のコンセプトを引き継いでいます。市場のメールアーカイブ製品の多くは、ユーザーライセンス数やハードディスクの容量に応じた価格設定を用いていますが、本製品はユーザーライセンス体系はありませんし、ストレージを弊社が持っており、容量を超える場合には外部ストレージも利用できるのが大きな特徴です。


─今回のWAF、メールアーカイブ製品のリリースで商品ラインアップが充実してきましたが、今後はどの分野に注目していこうとお考えですか?

 WAFやメールアーカイブ製品を自社製品ラインアップに加えることで、幅広い層にリーチできるメリットがあります。次々に新商品を加えるのではなく、まずは既存ユーザーに提案していきたいですね。今まで「狭く敷居が高かった」分野を、価格を安くすることで裾野を広げていくことが目下の目標です。


─ありがとうございました。
《ScanNetSecurity》

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