法人向け情報セキュリティ専門誌 Scan (ネットアンドセキュリティ総研株式会社発行/東京都港区/代表:原隆志)は、Winny等に代表されるP2Pファイル共有/交換ソフト(以下「Winny等」と記載)の利用状況に関するアンケートの中間結果を公表しました。この調査は、現在もしくは過去にWinny等を利用したことのある会社員・公務員・自営業・会社役員・経営者・専門職等のビジネスユーザーに調査対象を限定して実施し、283名の有効回答を得ました。情報セキュリティ専門メールマガジンの Scan は、さらに本件に関する調査を続け、分析を行い、調査結果はPDF形式のホワイトペーパーとして、無償で同社のサイトから配布する予定です。■ 調査結果要旨・ 業務用PCでのWinny等の利用度は約 30 %・ 職業別の利用実態に気になる差異が存在●主な利用は動画、音声、楽曲データのダウンロードWinny等の利用者が、Winny等を利用して交換している主なファイルは、動画、音声、楽曲データのダウンロードが圧倒的に多く、いずれも利用者の60%以上が利用していた。Q:あなたはWinny等を使用して、どのようなファイルを交換したことがありますか? ダウンロードとアップロードに分けてあてはまるものを全て選んで下さい。(MA) (ファイル種別/人数/%) [ダウンロード]静止画像データ/122人/43.1% [ダウンロード]動画データ/193人/68.2% [ダウンロード]音声・音楽データ/186人/65.7% [ダウンロード]その他のデータ/81人/28.6% [アップロード]静止画像データ/36人/12.7% [アップロード]動画データ/56人/19.8% [アップロード]音声・音楽データ/51人/18.0% [アップロード]その他のデータ/31人/11.0% データ交換をしたことがない/20人/7.1%●業務で使用するPCでWinny等を利用するのは30% Winny等を利用するパソコンで、同時に仕事上の業務も行っていることが原因となって、顧客情報などの漏えいが起こることが多い。今回のアンケートではWinny等を利用しているパソコンと同一機で業務をも行っていると答えたのは29.8%となっている。Q:あなたはWinny等を主に利用しているパソコンをどのような用途で使用していますか?(SA) (用途/人数/%) 仕事上の業務だけに使用/16人/5.7% 主に仕事の業務だがプライベートで使用することもある/18人/6.4% 主にプライベートで使っているが業務に使用することもある/50人/17.7% プライベートの用途以外には使わない/199人/70.3%●業務用PCでWinny等を利用する割合が多い職業とはさらに、職業別で業務利用PCでのWinny等の利用状況では経営者/役員(40%)専門職/自由業(40%)公務員(33.33%)自営業(33.33%)となっている。一般会社員は18.39%と少ない。 業務用パソコンでWinny等を利用する比率 (職種/%) 経営者/役員 40.0% 専門職/自由業 40.0% 公務員 33.3% 自営業 33.3% 一般会社員 18.39%一般会社員は18.39%と少ない一方で、絶対数では多い。絶対数の少ない経営者/役員、公務員などでは、業務用PCでWinny等を利用する比率が高く、比率の低い一般会社員は母数が大きい。つまり、どの職業においても業務用パソコンからWinny等を利用したことが原因の情報漏えいが起きる可能性はあるといえる。●Winny等のアンチウィルスソフトの利用率は70%以上Winny等を利用したことのある回答者の約70%以上は、アンチウィルスソフトを導入し、更新していると回答した。Q:あなたはアンチウイルスソフトのパターンファイルをどのように更新していますか?(SA) (更新方法/人数/%) 自動設定で更新/204人/72.1% 手動で更新/47人/16.6% 更新していない/8人/2.8% アンチウイルスソフトをインストールしていない/20人/7.1% わからない/4人/1.4%しかし、職業別内訳では、一般会社員の約45%、半数近くがアンチウィルスの自動更新を行っていなかった。■ 調査概要 調査対象:livedoorリサーチ(http://research.livedoor.com/)モニター 調査方式:予備調査としてWinny等の利用者のみを抽出後、本調査を実施 調査期間:2006年3月10日〜2006年3月22日 有効回答:283名■ お問合せ 〒106−6138 東京都港区六本木6−10−1−38F ネットアンドセキュリティ総研株式会社 TEL: 03-5770-4417 FAX: 03-5204-9189 高橋 (scan@ns-research.jp)