セキュリティ専門家は、空港でのワイヤレス機器によるインターネットのアクセスは、セキュリティ上危険であると警告している。現在、ワイヤレス・ウェブ・ネットワークの通信環境は全米各地の主要空港において一般的に配備されており、ホテルやコーヒーショップ・チェーンにも普及しつつある。しかし、殆どのユーザは、暗号化の欠如がセキュリティの危険を招くことを認識していない。つまり、他人に仕事関連の電子メールを覗かれ、また閲覧しているサイトなどを監視されてしまうのだ。 セキュリティ専門家のJason Sewell 氏は「米国ではWi-Fiとして知られているパブリックアクセスLANは、往々にして標準的データ・セキュリティ措置を欠いている」と指摘し「あなたが空港でノート型パソコンを使用するということは、聞こえる範囲内の人々に放送しているようなものだ」と述べた。そのような批判に対し、ワイヤレス接続サービス会社は「データを保護するためにファイアーウォール・プログラムをインストールするのは、ユーザの役目だ」と反論している。大手ワイヤレスISP(インターネット・サービス・プロバイダ)MobileStar社の技術責任者Ali Tabassi 氏は「ワイヤレスISPに責任は、ない。何故なら、インターネットにセキュリティリスクは付きものなのだから。インターネットに接続する人は、インターネットが元来大きく開いているものだということを認識する必要がある」と述べた。しかし、プライバシー擁護団体は「ワイヤレスISPは、安全性の確保に努めるべきであり、その義務がある」と批判している。