独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は11月19日、パソコンに偽のウイルス感染警告を表示させるサポート詐欺への注意喚起を発表した。
IPAでは、パソコンに偽のセキュリティ警告が表示された場合、偽の警告画面を閉じるだけで対処できるとし、この手口では電話をかけることで被害が発生するため、偽のセキュリティ警告に記載された電話番号には「絶対に電話をしない」よう呼びかけている。
IPAによると、偽のセキュリティ警告は画面を埋め尽くすように次々と表示され、画面には「トロイの木馬スパイウェアに感染したPC」「PCへのアクセスがセキュリティ上の理由からブロックされた」などの警告が書いてあり、あわててキャンセルボタンなどをクリックすると、偽の警告が画面全体に広がるフルスクリーン表示に変わり「×」(閉じる)ボタンが非表示となり、パソコンのスピーカーからは「今すぐサポートセンターに電話してください」といったアナウンスが流れ続けるが、被害者を焦らせて電話をかけさせるための細工とのこと。
またIPAによると、偽のセキュリティ警告に表示される電話番号は国内の通信事業者が提供する050番号が悪用されていたが、2023年8月ごろから北米(主に米国)に国際電話をかけさせる0101で始まる電話番号に変化しており、国際通話料金が発生する可能性があるという。
IPAでは、偽のセキュリティ警告画面が表示されたが電話をかけていない場合、偽のセキュリティ警告画面を閉じる方法として下記の2つを案内している。
・キーボードのESCキーを3秒程度間長押しするとフルスクリーン状態が解除され、画面右上の「×」(閉じる)ボタンが表示されるのでクリックして画面を閉じる。
・ESCキーを長押ししても「×」ボタンが表示されない場合は、【Ctrl】【Alt】【Delete】キーを同時に押して、表示された画面から再起動を選択する。
また、被害にあわないための対策として下記の3つを案内している。
・パソコンに突然表示されるウイルス感染の警告は偽物の可能性を疑う
・絶対に電話をしない
・電話をしてしまった場合は相手のウソにだまされない