ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング株式会社は7月8日、化学物質に関する一部データの報告漏れについて発表した。
同社ではPRTR法(化学物質管理促進法)による制度に基づき、毎年度、化学物質の排出・移動状況において報告を行っているが、過去2年度分の報告データに誤りがあることが判明したとのこと。
誤りのあった届出データは、ウェーハのエッチングと洗浄の工程で使われるフッ化水素とその水溶性塩のうち、事業所内での無害化などの処理後に、一部フッ酸成分が取り除ききれなかったものについて、廃棄物として業者などを通じて事業所外に移動(排出)する量に関するもの。同社熊本テクノロジーセンターの2021年度と2022年度のフッ化水素とその水溶性塩のうち、廃棄物として事業所外に移動(排出)する量について、届出データにゼロと記載していた。2023年度の報告に向けたデータを準備する中で、過去分の報告データにおける誤りが発覚した。
同社では原因について、同社内におけるPRTR集計システムの更新に伴う不具合に加え、入力作業手順における人為的ミス、対外報告用の当該データの確認体制の不備が重なったとのこと。
同社では現在、過去分のデータを精査し、他に記載漏れがないか確認作業を進めている。
同社では今後、内部管理体制の一層の強化と社内規程の見直しを実施するとともに、社員教育を徹底し、再発防止に努めるとのこと。