JC3、捜査員向けのランサムウェア捜査ハンドブックを出版 | ScanNetSecurity
2024.04.27(土)

JC3、捜査員向けのランサムウェア捜査ハンドブックを出版

JC3は、「ランサムウェア攻撃に対する捜査ハンドブック(JC3監修)」が立花書房より出版されたと発表した。JC3の特徴である「官民連携」により作り出されたハンドブックとなっている。

調査・レポート・白書・ガイドライン
「ランサムウェア攻撃に対する捜査ハンドブック(JC3監修)」

 日本サイバー犯罪対策センター(JC3)は2月20日、「ランサムウェア攻撃に対する捜査ハンドブック(JC3監修)」が立花書房より出版されたと発表した。JC3の特徴である「官民連携」により作り出されたハンドブックとなっている。

 同ハンドブックは、「警察によるランサムウェア攻撃者の検挙と被害法人の被害回復に貢献すること」、「捜査員の現場臨場を行う時間の短縮と、確実な資料収集を行うこと」、そして「ランサムウェア攻撃の発生時に現場臨場する捜査員へ道を示すこと」を目的としたもの。

 このため、対象読者はランサムウェア攻撃の発生時に現場臨場を行う捜査員、および現場臨場する捜査員を指揮する捜査幹部としている。ランサムウェア攻撃、インシデントレスポンス、デジタル・フォレンジック等に係る参考文献を収集し、そこから「ランサムウェア攻撃に対する捜査」に役立つと認めた情報を抽出・整理して作成している。

 対象とするランサムウェア攻撃は、「人手によるもの」「二重恐喝で金銭を要求するもの」「主にWindows環境を攻撃対象とするもの」としている。目次の章は次の通りで、11ページまでは「試し読み」が可能。

1:本書について
2:ランサムウェア攻撃
3:捜査全般の留意事項
4:捜査体制の確保
5:平時における準備
6:事案の認知
7:緊急参集、現場臨場
8:事情聴取
9:状況把握
10:被害法人への助言
11:資料収集の考え方
12:ファスト・フォレンジック
13:刑罰法令
14:参考文献

 企業が同ハンドブックを読むことで、ランサムウェア被害に遭った際にどのような捜査が行われるのか、どのような情報の提出が求められるのかなどを把握することができる。また、それを知ることでランサムウェア対策に一助になるとも考えられる。

 ハンドブックは全226ページで定価3,850円(本体3,500円)。立花書房から刊行している。立花書房のサイトでは、Amazon、honto、楽天のリンクも用意されている。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

編集部おすすめの記事

特集

調査・レポート・白書・ガイドライン アクセスランキング

  1. 社員のセキュリティ意欲高める施策とは? 罰則は逆効果 ~ プルーフポイント「2024 State of the Phish」日本語版公表

    社員のセキュリティ意欲高める施策とは? 罰則は逆効果 ~ プルーフポイント「2024 State of the Phish」日本語版公表

  2. 2024年第1四半期 IPA 情報セキュリティ安心相談窓口の相談状況、サポート詐欺被害時の漏えい可能性判断ポイントほか

    2024年第1四半期 IPA 情報セキュリティ安心相談窓口の相談状況、サポート詐欺被害時の漏えい可能性判断ポイントほか

  3. 重い 高い 検索も使いにくいメールを企業の 6 割が使う理由

    重い 高い 検索も使いにくいメールを企業の 6 割が使う理由

  4. 日本のセキュリティ人材の 74 %、2023年に昇給なし

  5. 「情報セキュリティの敗北史」はサイバーセキュリティの歴史と概念が学べる教科書だった(一田和樹 サイバーブックレーダー)

  6. ガートナー 2024 年 サイバーセキュリティトップトレンド

  7. フィッシングサイトのドメイン「top」が最多、デジタルアーツ調査

  8. マッチングアプリやSNSで知り合った異性からの勧誘が増加、2021年上半期の悪質なショッピングサイト統計情報

  9. 情報漏えいした上場企業の株価、最大下落率は21.6%に

  10. プルーフポイント、マルウェア配布する YouTube チャンネル特定

アクセスランキングをもっと見る

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 名誉編集長 りく)

×