香港高等法院は、香港特別行政区の国歌と取り違えられることが多い、(民主化運動の)プロテストソングのネット配信禁止を求める政府の申し立てを却下した。
問題の曲「香港に栄光あれ」は、2019 年、香港住民の中国への身柄引き渡しを認める法律に反対して抗議デモが繰り広げられていた時期に生まれたもので、香港の解放、自由を求める闘いに対する団結を訴える曲である。
香港には独自の国歌はない。特別行政区(SAR:Special Administrative Region)としての香港は、中国国歌「義勇軍行進曲 」を国歌として使用している。
しかし Google で「香港の国歌」と検索すると、「香港に栄光あれ」やその関連記事が上位に表示される。
その結果、複数のスポーツイベントでこのプロテストソングが演奏され、北京政府寄りの人々は少なからず腹を立てている。
香港政府は広告の巨人 Google に検索結果の表示を変えるよう求めたが、同社は、検索結果は完全に自動化されたアルゴリズムに基づくもので、削除されるのは違法とみなされるコンテンツに限られる、と回答した。
そこで香港政府は、検索エンジン最適化(SEO)技術をダークに活用することで曲の Google ランキングを押し下げようとした。しかし、まともな成果を挙げられなかった。