ヘラジカ出没警報 ~ 7/5 ラピッドセブン オンラインセミナー開催 | ScanNetSecurity
2024.07.13(土)

ヘラジカ出没警報 ~ 7/5 ラピッドセブン オンラインセミナー開催

本法人としては、製品紹介以外のセミナーを行うのは、実は創立以来ほぼ初めての試みだという。いわばラピッドセブン・ジャパン株式会社の日本市場への価値や哲学の発信の機会にしたいという意図があるようだ。

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 媒体の性質上、ScanNetSecurity に載った記事に「いいね!」をしてくれるような人などそもそもまずいないのだが、なかでも 2023 年 3 月 29 日 午前 8 時 15 分に配信された記事は別格だった。

 網羅的に調査したわけではないものの、コメントをつけて SNS でこの記事に言及した人物はわずかに 2 ~ 3 名、いずれもかなりの手練れ(てだれ)ばかり。単に記事タイトルと URL を載せてリツイートするだけの情報発信も 2 桁にすら満たなかったと思う。それもそのはず、3 月 29 日朝に配信されたこの記事には「セキュリティ企業七つの大罪」という、創刊史上初クラスの禍々しい(まがまがしい)タイトルが冠されていたからだ。

 こんな記事をユーザー企業の情報システム部門の担当者がツイートでもしようものなら、長年信頼関係を築いてきたセキュリティベンダーやマネージドサービス企業との信頼関係にひびが入りかねないし、反対に、セキュリティ企業に勤める技術者やコンサル、営業などが「いいね!」などしたら、もしそれが上司の目に止まった日には、どれだけ気まずい空気が両者間に流れるかは察するに余りある。

 だから、深夜午前 2 時に人目に触れずに神社を訪れ、御神木に釘を打ち込むかのごとく、ひっそりとこの記事は読まれ、いつの間にかページビューを増やしていった。そしてその結果、一般的な取材インタビュー記事の約 5 倍の閲覧数を記録している。

 しかも驚くなかれ、本稿執筆時点で、この原稿を書くにあたって取材インタビューを行った人物の名をバイネームで Google 検索すると、この記事が堂々 1 位の検索順位で表示されるから、丑の刻参り的な文章上のギミックも、あながち大げさとはいえないかもしれない。その人物の名は古川 勝也、ラピッドセブン・ジャパン株式会社で最高技術責任者を務めている。

 古川は、きたる 7 月 5 日(水)に同社が主催するオンラインセミナーに登壇し、日本を取り巻くサイバー脅威の現状に関する講演を行う。

 講演のいわば台本となる資料は米 Rapid7 社の脅威分析チームがまとめたものである。

 編集部は、翻訳完成前の原稿の一部を見ることができたが、APT のアトリビューションを行うようなジャーナリスティックなアプローチもなければ、RaaS の組織構造を解剖するような犯罪実録的視点も皆無であり、信頼度の高い公開情報にのみ基づいて、必要充分な期間と範囲で情報収集し、淡々とまとめたタイプの報告書だった。政治的なスタンスのある野心的な脅威分析レポートを見慣れているなら新鮮に映るだろう。海外の客観性と中立性を持つ眼に、いったい日本がどう見えるのかを知る、これまでありそうでなかった機会になりそうだ。

 日本の製造業を中心に、ランサムウェア被害、海外子会社への攻撃、中国や北朝鮮のリスクなどが「平熱」のトーンで訥訥(とつとつ)と報告されていた。

 ところで日本法人としては、製品紹介以外のセミナーを行うのは、実は創立以来ほぼ初めての試みだという。いわばラピッドセブン・ジャパン株式会社の日本市場への価値や哲学の発信の機会にしたいという意図があるようだ。

 講演そのものへの興味もさることながら、件(くだん)の記事を既読の本誌読者なら、当然もっと関心を持つことがあるだろうと思う。すなわち「七つの大罪記事の落とし前をどうつけるのか」である。もっと真面目な言い方をするなら、どのように七つの大罪によって行われた(自己)批判が内面化されたのか、この講演が試金石になる。

 3 月配信の記事を読んだ人も読まない人も、現在のセキュリティの既定路線や前提に必ずしも納得できない自分がいるのなら、本セミナーに登録してみてもよいだろう。

追伸
 筆者自身何を書いているのか必ずしも判然としないまま書くのだが、セミナー参加者にはヘラジカのフィギュアが抽選で何名かにプレゼントされるという(申込フォームには記載無)。国や地域を象徴する花や動物があるように、ヘラジカとは Rapid7 社を象徴する動物である。愚直だが力持ち。Moose(ヘラジカ)は単複同型の名詞でもあり、それは同社が、スタープレイヤーが引っ張るのではなくチームで勝利を収めるタイプの組織であることを示すのだという。
 そういうオリジナルグッズを会社として作っているのか、と聞いたところどうもそうではなく、古川が「志を新たにするために」オンラインショップでこれはというヘラジカのフィギュアを探して個人的に購入し、デスクに常置しているのだという。それを抽選でプレゼントする。つまり必要個数追加注文した。Amazon で。よりいっそうわからない。
 なお、セキュリティ上、セミナー申込フォームに新しい項目を容易に追加できるような運用ではないため、ヘラジカフィギュアプレゼントは、セミナーに参加登録した人全員が自動的に抽選対象になるということだ。つまり、セミナー中にチャット欄などで「ヘラジカはいりません。来ないで下さい」とでも言わない限り、確率論的にヘラジカが職場なりに届いてしまう/来てしまう、ということになる。画像で見せてもらったが、カワイイ系のデフォルメされたフィギュアではなく、リアル系の堂々とした立像であった。この夏「鹿出没注意」である。

《高橋 潤哉( Junya Takahashi )》

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