独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は1月17日、「情報セキュリティ安心相談窓口の相談状況[2022年第4四半期(10月~12月)]」を発表した。このレポートは、同四半期の間にセキュリティセンターで対応した「相談」の統計についてまとめたもの。
同四半期に寄せられた相談件数は2,397件で、前四半期から約6.0%増加している。このうち84%にあたる2,007件を相談員が電話対応している。さらに今四半期から、新相談区分としてウイルスや不正アクセスに関する技術的な相談に関してSMSによる携帯電話への情報提供を行う「SMS」と、Q&Aサイトへの回答書き込みを行う「アウトリーチ」を追加しており、SMSは81件、アウトリーチは44件の相談対応を行っている。
相談のうち、ウイルスを検出したという偽警告で不安を煽り、電話をかけさせてサポート契約やソフトウェア購入に誘導する「ウイルス検出の偽警告」に関する相談件数は761件で、前四半期から約39.9%増加している。「ワンクリック請求」に関する相談は39件で、前四半期から約25.8%増加、「不正ログイン」に関する相談は、前四半期から約31.9%増加の62件であった。
また、「宅配便業者をかたる偽SMS」に関する相談は306件と前四半期から約1.0%増加、「暗号資産(仮想通貨)で金銭を要求する迷惑メール」に関する相談は28件で前四半期から約55.6%減少、「Facebookのメッセンジャーに届く動画」に関する相談は1件寄せられた。
なお今四半期の「Emotet」ウイルスに関する相談は、前四半期から約48.0%減の13件であった。