IT 系の職場を「楽しい」と想像する人は多くないだろう。しかし、コンサルティングという花形の世界で、楽しい職場文化が強要されている実態が、フランスの裁判所の判決から明らかになった。パーティの雰囲気を壊すとして男性を解雇したのは不当だと認めた判決だ。
フランスの上訴裁判所として最高の権威を持つ破毀院(はきいん/編集部註:仏司法最高裁)の判決文は、この男性のフルネームを隠して「ミスターT(ここには何か『特攻野郎Aチーム』のジョークでも入れてみたいところ)」 とのみ呼ぶ形で、Cubik Partners は男性を入社から 4 年後の 2015 年に「プロとしての能力不足」を理由に解雇していたと記している。
しかし、ミスターTの解雇理由は、仕事のパフォーマンスが要件を満たさなかったというような話からは程遠く、この会社の価値観に従うことを拒否したというものだった。Cubik のウェブサイトには、(フランス語で)「楽しくてプロ、それが弊社のモットー!」との文言が躍っている。