株式会社東芝と東芝デジタルソリューションズ株式会社、英国 BT Group plcは4月27日、英国ロンドンで量子暗号通信の商用向けメトロネットワークのトライアルサービスの提供を2022年4月26日から開始したと発表した。東芝ら3社は2021年10月に、ロンドンで量子暗号通信の商用向けメトロネットワークの実証環境を共同で構築したと発表していた。
同トライアルサービスでは、英国 Ernst & Young Global Limited が最初の顧客として、ロンドン東部のカナリー・ワーフ地区とロンドン・ブリッジ周辺地区間の拠点間接続での利用を予定している。同トライアルサービスで、量子鍵配送(Quantum Key Distribution)がどのように安全にデータを拠点間で転送できるかを示し、量子暗号通信ネットワークが顧客企業にもたらす効果を明らかにする。
BT Group plc の子会社であるBritish Telecommunications plcが同トライアルサービスを提供する商用向けメトロネットワークを運用し、BT Group plc の子会社であるOpenreachが提供するプライベートファイバーネットワークと、東芝デジタルソリューションズが提供する量子鍵配送システム及び鍵管理システムによる、専用の高帯域エンドツーエンド暗号化リンクを含むさまざまな量子暗号通信サービスを提供する。
同ネットワークは、ロンドン市内で事業を展開する多くの顧客企業をつなぎ、通常の光ファイバーを用いた量子鍵配送で、実拠点間での重要情報のデータ通信を安全に行うことを可能とする。