知られざる暗号評価プロジェクト CRYPTREC 第9回「消えた“十年”の記述」 | ScanNetSecurity
2024.07.27(土)

知られざる暗号評価プロジェクト CRYPTREC 第9回「消えた“十年”の記述」

(上野)最後になりますが、PPAP の代わりにこうしたらいいよ、といった提案には、CRYPTREC は携わらないのでしょうか?

国際
知られざる暗号評価プロジェクト CRYPTREC 第9回「消えた“十年”の記述」
 セキュリティに関わる技術や製品の有効性を、客観的定量的に評価できたら最高以外の何ものでもないが、そこには「どんな事業で」「何を守るために」「どのように運用するか」といった変数が多数存在し、各社千差万別である。

 製品評価に一律の基準を設けることは容易ではないが、ここにセキュリティ技術の優劣を定量的に明確に白黒つけることができる夢の領域が存在した。暗号である。

 暗号はどれだけ時間をかければ破ることができるのか等を、それこそ定量的に計算し算出することができる。だから採用の可否をゼロイチで決めることが可能だ。

 「 CRYPTREC(クリプトレック)」とは、日本政府の暗号の採用可否を助言する複数の会議体の総称である。暗号における評価手法を、そのままセキュリティ製品一般に適用することなどもちろんありえない。しかし、評価がどのような手順で行われ、どのような役割を担った組織分掌が行われているかを知ることは有効ではあるまいか。そんな目論見のもと ScanNetSecurity 編集人 上野を聞き手に本取材は敢行された。



――(上野)以前の CRYPTREC 暗号リストには「今後 10 年間安心して使える」という文言が明確に入っていたと思います。最近、その文言が最近見当たらない。何か意図があったり、期間が変わっていたりするでしょうか?
《ScanNetSecurity》

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