大和ハウス工業株式会社は7月24日、同社子会社での不適切行為について発表した。
これは同社子会社である大和ランテック株式会社にて、受託した地盤調査業務の調査報告書を作成するにあたり、調査データの加工や、他現場の調査データの転用等の不適切行為が判明したというもの。
同社では本事案を受け、同社グループによる実態調査と合わせ、有識者・専門家による詳細調査と原因究明及び再発防止措置の提言が必要と判断し、外部調査委員会を設置している。
大和ランテックの東日本支社北日本営業所では2012年10月から2025年3月の期間、地盤調査業務担当者が、受託した地盤調査業務の「スクリューウエイト貫入試験」の試験データや「ボーリング柱状図」を加工する「力学試験」「粒度試験」「透水試験」等の室内試験で他現場の試験データを転用する等により、不適切に地盤調査報告書を作成し顧客に提出していたことが判明している。
大和ランテックは受託した地盤調査業務を、一部を除き再委託しており、本事案は再委託先から提出された調査データをもとに、顧客に提出する調査報告書として作成する際に行われている。
大和ランテックが地盤調査を受託し、2024年9月及び2025年3月に委託者に提出した地盤調査報告書に基づき施工中の物件で、外構路盤の沈下が発生したため、委託者が他社に地盤調査を再依頼し、受領した調査報告書の内容と大和ランテックが提出した調査報告書の内容を確認したところ差異が認められたため、2025年7月に大和ランテックに照会を行い、照会を受けた大和ランテックが社内で確認を進めた結果、当該物件の担当者が調査報告書を不適切に作成し提出していたことが判明したという。
大和ランテックでは、2012年10月から2025年6月に北日本営業所で受託した4,681件の地盤調査業務について調査したところ、2012年10月から2025年3月までの期間に、少なくとも4名の担当者において、816件の調査報告書が不適切に作成、提出されていることを確認している。当該行為は主に東北地方の物件で行われていた。
なお、816件のうち、不適切に作成された地盤調査報告書を基に同社又はグループ会社で設計を行い、建設した建物や工作物は581件存在するが、地盤の再調査が必要な19件を除き、安全性に問題はないことを確認しているという。
同社では、同社内に大和ランテック地盤調査問題対策本部を立ち上げ、下記の対応を進めている。
1.顧客への報告
大和ランテックへ地盤調査を委託し、本事案の対象であることが判明した大和ハウスグループ以外の顧客及び大和ハウスグループから大和ランテックに地盤調査を委託し、本事案の対象であることが判明した建物や工作物の建築主をはじめとする顧客に対し、個別に連絡し、順次、本事案について報告を行っている。
2.監督官庁への報告
本事案判明後に、監督官庁である国土交通省、近畿地方整備局の他、該当物件が所在する各特定行政庁へ本事案を報告し、適宜、指導を受けながら対応を進める。
3.外部機関との連携
同社および大和ランテックによる調査に関し第三者性を確保するべく、不正調査を専門とするコンサルティング会社に調査を委託し、不適切な行為が行われた対象物件の特定を進める。
同社では今後、外部調査委員会の調査に全面的に協力するとのこと。なお、 外部調査委員会による調査完了時期については、不適切行為の全容解明に相応の時間を要することを見込み、2026年12月を予定している。






