特定非営利活動法人日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)は12月24日、「JNSA 2021 セキュリティ十大ニュース~サイバーセキュリティが世界の行く末を左右する時代が始まった~」を発表した。
JNSAでは2021年のセキュリティ十大ニュースを不気味と評し、例年なら約半分を占めるセキュリティにかかわる制度の発足や世相などのニュースがトップテンに入らず、すべてのニュースが事件事故に関わるもので、サイバー空間の攻防に関するニュースが半分、残り半分はITや情報の管理不備にかかわるニュースとなっているのを大きな特徴として挙げている。
JNSAが選定したセキュリティ十大ニュースは以下の通り。
第1位:5月7日 ランサムウェアの被害広範囲に、影響は一般市民にも
~ランサムウェア攻撃の脅威を思い知らされた1年~
第2位:3月17日 LINEデータ管理の不備が指摘される
~にわかに盛り上がる経済安全保障の論議~
第3位:1月27日 EMOTETテイクダウンの朗報、しかし再燃の動きも
~国際間協力により完全破壊するも11月には復活~
第4位:5月26日 ProjectWEBへの不正アクセスで官公庁等の情報が流出
~今後のITサプライチェーンの課題は?~
第5位:11月26日 みずほ銀行のシステム障害多発に金融庁が業務改善命令
~日本企業の経営層に求められるITに対する理解~
第6位:1月29日 Salesforce設定ミスによる情報流出にNISCが注意喚起
~クラウド・バイ・デフォルト時代における新たな責任の自覚~
第7位:10月21日 NTTと東京オリパラ大会組織委員会、サイバーセキュリティ対策を報告
~懸念されたサイバー攻撃を防御し、東京オリパラは無事終了~
第8位:1月12日 ソフトバンク元社員を不正競争防止法違反で逮捕
~社員による会社情報持ち出しの抑止力となるか?~
第9位:7月28日 「戦争の原因になり得る」とサイバー攻撃に強い危機感
~対岸は存在しないサイバー空間の攻防~
第10位:9月28日 VPN狙い撃ちの被害続く中、米政府堅牢化のガイダンスを公開
~攻撃は境界型防衛への最後通告か~