独立行政法人情報処理推進機構(IPA)および一般社団法人JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は12月17日、サイボウズ Office における複数の脆弱性について「Japan Vulnerability Notes(JVN)」で発表した。東内裕二氏、株式会社イエラエセキュリティの西谷完太氏、閏間修一氏が報告を行っている。影響を受けるシステムは以下の通り。
サイボウズ Office 10.0.0 から 10.8.4 まで
サイボウズ株式会社が提供するサイボウズ Officeには、複数の脆弱性が存在し、想定される影響は下記の通り。
・[CyVDB-1657]スケジュールに関する操作制限回避の脆弱性
→当該製品にログイン可能なユーザによって、本来操作権限のないスケジュールに関するデータを改ざんされる
・[CyVDB-1727]掲示板に関する操作制限回避の脆弱性
→当該製品にログイン可能なユーザによって、本来操作権限のない掲示板に関するデータを改ざんされる
・[CyVDB-1895][CyVDB-2658]ワークフローに関する操作制限回避の脆弱性
→当該製品にログイン可能なユーザによって、本来操作権限のないワークフローに関するデータを改ざんされる
・[CyVDB-1899]アドレス帳に関するクロスサイトスクリプティングの脆弱性
→当該製品にログインしているユーザのウェブブラウザ上で、任意のスクリプトを実行される
・[CyVDB-1924][Mozilla Firefox の現象]アドレス帳に関するクロスサイトスクリプティングの脆弱性
→当該製品にログインしているユーザのウェブブラウザ上で、任意のスクリプトを実行される
・[CyVDB-2014]メールに関するクロスサイトスクリプティングの脆弱性
→当該製品にログインしているユーザのウェブブラウザ上で、任意のスクリプトを実行される
・[CyVDB-2018]電話メモに関する閲覧制限回避の脆弱性
→当該製品にログイン可能なユーザによって、本来閲覧権限のない電話メモに関するデータを窃取される
・[CyVDB-2063]カスタムアプリに関する不適切な入力確認の脆弱性
→当該製品にログイン可能なユーザによって、カスタムアプリに関するデータを改ざんされる
・[CyVDB-2263]掲示板に関する閲覧制限回避の脆弱性
→当該製品にログイン可能なユーザによって、本来閲覧権限のない掲示板に関するデータを窃取される
・[CyVDB-2310]ファイル管理に関する閲覧制限回避の脆弱性
→当該製品にログイン可能なユーザによって、本来閲覧権限のないファイル管理に関するデータを窃取される
・[CyVDB-2764]カスタムアプリに関する閲覧制限回避の脆弱性
→当該製品にログイン可能なユーザによって、本来閲覧権限のないカスタムアプリに関するデータを窃取される
・[CyVDB-1900]アドレス帳に関するクロスサイトスクリプティングの脆弱性
→当該製品にログインしているユーザのウェブブラウザ上で、任意のスクリプトを実行される
JVNでは、開発者が提供する情報をもとに、最新版へアップデートするよう呼びかけている。