[インタビュー] ランサムウェア身代金交渉人の告白:後編「修羅場の交渉マニュアル」 | ScanNetSecurity
2025.02.28(金)

[インタビュー] ランサムウェア身代金交渉人の告白:後編「修羅場の交渉マニュアル」

「交渉人のスキルは、オファーを出すことではなく、攻撃者に『オファーを出す」ように仕向けることです」とシャー氏は教えてくれました。

国際
[インタビュー] ランサムウェア身代金交渉人の告白:後編「修羅場の交渉マニュアル」
前編

お金の話

 交渉人を使う理由のひとつは、彼らが個人的に影響を受けたりすることがないので、シャー氏とそのチームが取り乱さずに済み、高額な要求に対する耐性が強くなることです。彼によればこの仕事の原則は「あなたの最終的な結論がどうなるかを相手に知らせないこと。相手がそれを知れば、あなたはより多くのお金を払うことになり、相手はそれを要求する」だそうです。

 「交渉人のスキルは、オファーを出すことではなく、攻撃者に『オファーを出す」ように仕向けることです」とシャー氏は教えてくれました。「相手の提案を議論する際には、そんな要求など到底手の届かないものであること、非現実的なものであること、そのような要求に応じるには恐ろしく時間がかかることなど、を示していく戦術があります。このような会話のスタイルは、さらなる議論を生み、追加の情報や遅延、あるいはより低い要求金額をもたらしてくれます。そして、目的を達成するまで、このサイクルを繰り返すことができます」

 犯罪者とのこれらのやりとりは、とりたててシャー氏に印象を残すものはなかったそうです。
《The Register》

関連記事

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 永世名誉編集長 りく)

×