実践的「脱VPN戦略」クックパッドのコロナとの戦い方 | ScanNetSecurity
2024.03.29(金)

実践的「脱VPN戦略」クックパッドのコロナとの戦い方

2020年はコロナ禍でのリモートワークが話題となり、セキュリティ対策では、各社VPN環境の構築方法や逆に脱VPNやゼロトラストネットワークが議論された。その中で、料理レシピサイト大手「クックパッド」がどのような対策をとっていたのか紹介する。

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 2020 年はコロナ禍でのリモートワークが話題となり、セキュリティ対策では、各社 VPN 環境構築や、反対に脱 VPN やゼロトラストネットワークが議論された。

 「攻めの情シス」という言葉があるが、この言葉がしっくりくる企業はそう多くない。数少ないそんな企業のひとつである料理レシピサイト大手「クックパッド」は、どのようにコロナ禍によるリモートワークと対峙し、課題を洗い出し、対策をとったのか。

● 74 か国で展開するクックパッドのリモートワーク環境

 本稿は 2020 年秋に開催された InternetWeek 2020 で開催されたセッション( C15 :リモートワークを支える社内セキュリティ基盤の構築と運用)の取材内容をベースとしている。各社のセキュリティ対策の参考として講演されたものだから、当然、あらゆる業種・業態に適用できる対策ではない。

 しかし、先進的かつ挑戦的取り組みをすることで知られるこの企業がどのように考え、どう行動したかは、リモートワークのネットワークやセキュリティを考える上で非常に参考となる情報が含まれていることは間違いない。

 クックパッドは料理レシピの情報サイトとして老舗であり国内最大手の企業。単にレシピ情報の検索サービスだけでなく、作り方の動画やマニュアルの提供、食材や器具の情報・調達など幅広くサービスを展開している。また、74 か国 32 言語でサービスをグローバル展開もしている。

 同社にとってリモートワークは、コロナによるパンデミック以前から取り組みの対象となっていた。外出自粛や緊急事態宣言となっても、すでにリモートワークにともなうリスクや課題について整理ができていたという。

●リモートワークは社内サービスポリシーの延長

 そもそも同社は、社内サービスを構築する上で「リモートワークを特別扱いしない」「社内の持ち物を少なくする」という 2 つのポリシーを貫いている。コロナ以前からリモートワークは一部認められており、海外拠点やグローバルチームも同じシステムを使うため、リモートワークはなんら例外業務ではないのだ。
《中尾 真二( Shinji Nakao )》

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