Zero Day Initiative は脆弱性情報の発見・報告・公開等の情報共有体制を確立する嚆矢となった組織で、それまでネガティブな印象を持たれるなど、あまり理解されてこなかった、脆弱性の発見およびその報告と情報共有活動に、社会性と公共性を持たせ、国際的な研究者コミュニティー形成に寄与した。
Pwn2Own のコンテスト結果が、BBC や CNN、New York Times などの大手一般メディアによって報道されたことは一度や二度ではない。Zero Day Initiative が持つ社会性と公共性の証左ともいえる。
Zero Day Initiative の勝因は、脆弱性公開プロセスの透明性(中国のセキュリティ研究機関などとは対極的姿勢である)の確保維持と、そして重要な脆弱性に報奨金を支払ったことである。3,000 名以上の腕に覚えがある研究者が参加し、公開脆弱性件数において、現在最も成功しているバグバウンティ活動のひとつに成長した。