FireEye は APT を機械的に数字でナンバリングするだけですが、クラウドストライク社は同社独自の命名規則で、サイバー攻撃組織を「熊」「パンダ」「子猫」「虎」などにわかりやすく分類、アメコミ風にキャラクタライズしてTシャツやピンバッヂ等を製作し、まずは社員が着用、一部イベント等で配付しています。ポイントはノベルティというよりは、まず自分が着たり、使うために作っている点です。
セキュリティ会社がサイバー攻撃組織のTシャツをわざわざあつらえて着用するということは、営業マンが今期の目標売上数値をプリントしたTシャツを着たり、上場企業の社長が株価をプリントしたTシャツを着たり、受験生が偏差値を印刷したTシャツを着て仕事や通学することとそう遠くない行動かもしれません。ひとつ言えるのは「度を超した仕事熱心」ということでしょう。
過去、ScanNetSecurity プレゼント企画史上最多応募数というありえない好評を博した「CrowdStrike Adversary Calender」の2021年版を今年もクラウドストライク社から読者プレゼントとして提供いただき、毎月一回カレンダーのスキャン画像を本誌で掲載します。(※読者プレゼントの応募については後日お知らせします)
Tシャツやピンバッヂ、ステッカー等、度を超した仕事熱心さが生んだノベルティは多々あれど、「CrowdStrike Adversary Calender」は実用性の点でも優れています。「アドバーサリーカレンダー」は「アドバーサリー(敵性国家)」に関わる、サイバー攻撃に影響を及ぼす可能性がある(あるいは過去影響を及ぼした)地政学的な記念日( Anniversary )や出来事の情報を提供しています。たとえば日本なら皇室に関わる記念日などがそれにあたります。SOC、CSIRT の方向けに、記事末尾に、当月の「アドバーサリーズ・アニバーサリー」に関わる記載事項をあわせて記載します。ご活用ください。

「チョリマ(千里馬)」とは一日で千里走る翼持つ馬
北朝鮮と推定されるサイバー攻撃組織に冠される
1月1日(金)
INTERNATIONAL NEW YEAR'S DAY (EXCEPT SAUDI ARABIA, INDIA, IRAN & ISRAEL)
RUSSIA NEW YEAR'S BREAK (JAN. 1-8)
1月3日(日)
IRAN FIRST ANNIVERSARY OF DEATH OF QASEM SOLEIMANI
1月7日(木)
RUSSIA ORTHODOX CHRISTMAS DAY
1月18日(月)
UNITED STATES MARTIN LUTHER KING JR. DAY
1月26日(火)
INDIA REPUBLIC DAY
1月27日(水)
INTERNATIONAL CROWDSTRIKE ANNUAL EXECUTIVE INTEL BRIEFING COVERING 2020 TRENDS