独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)および一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は6月29日、サイボウズ株式会社が提供するグループウェア「サイボウズ Garoon」に複数の脆弱性が存在すると「Japan Vulnerability Notes(JVN)」で発表した。CVSS v3による最大Base Scoreは8.5。西谷完太氏(CVE-2020-5580およびCVE-2020-5584)、Tanghaifeng氏(CVE-2020-5582およびCVE-2020-5583)、東内裕二氏(CVE-2020-5587)、開発者(CVE-2020-5581、CVE-2020-5585、CVE-2020-5586、CVE-2020-5588)が、それぞれ報告を行った。報告された脆弱性は次の通り。・サイボウズ Garoon 4.0.0 から 5.0.1 までシングルサインオンの設定に関する閲覧および操作制限回避の脆弱性(CVE-2020-5580)ポータルに関するパス・トラバーサルの脆弱性(CVE-2020-5581)添付ファイルに関する操作制限回避の脆弱性(CVE-2020-5582)マルチレポートに関する閲覧制限回避の脆弱性(CVE-2020-5583)トークンに関する情報漏えいの脆弱性(CVE-2020-5584)トークンに関する情報漏えいの脆弱性(CVE-2020-5587)・サイボウズ Garoon 5.0.0 から 5.0.1 まで画像アセットに関するクロスサイトスクリプティングの脆弱性(CVE-2020-5585)ポータルに関するパス・トラバーサルの脆弱性(CVE-2020-5588)・サイボウズ Garoon 4.10.3 から 5.0.1 までシステム設定に関するクロスサイトスクリプティングの脆弱性(CVE-2020-5586)これらの脆弱性により、シングルサインオンの設定の閲覧、改ざん、意図しない情報の取得、レポートの添付ファイルに関するデータの改ざん、閲覧権限のないマルチレポートデータの取得、ユーザのWebブラウザ上での任意のスクリプトの実行などを行われる可能性がある。JVNでは、開発者が提供する情報をもとに最新版へアップデートするよう呼びかけている。