独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)および一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は3月30日、三菱電機株式会社が提供する「MELSECシリーズ」のMELSOFT交信ポート (UDP/IP) には、リソース枯渇の脆弱性が存在すると「Japan Vulnerability Notes(JVN)」で発表した。CVSS v3によるBase Scoreは5.3。製品利用者への周知を目的に、開発者が報告を行った。MELSEC iQ-R、iQ-F、Q、L、FシリーズのMELSOFT交信ポートには、リソース枯渇の脆弱性(CVE-2020-5527)が存在する。この脆弱性が悪用されると、当該ポートにおいて処理が行われなくなり、サービス運用妨害 (DoS) 状態となる可能性がある。開発者によると、本脆弱性はシーケンス制御への影響がなく、DoS状態が終了すれば通信は正常状態となるため、アップデートやパッチの提供は行わないとのこと。JVNでは、「ファイアウォールを設置し、ネットワーク経由の外部機器からのアクセスを制限する」「IPフィルタ機能を使用し、接続可能なIPアドレスを制限する」ことで、本脆弱性の影響を軽減できるとしている。