Microsoft Windows のトレース機能における検証不備により任意の場所へのファイルの複製が可能となる脆弱性(Scan Tech Report) | ScanNetSecurity
2024.07.27(土)

Microsoft Windows のトレース機能における検証不備により任意の場所へのファイルの複製が可能となる脆弱性(Scan Tech Report)

Microsoft Windows に、サービス起動時に操作するファイルのシンボリックリンク検証不備に起因する、任意のファイルの書き換えが可能となる脆弱性が、報告されています。

脆弱性と脅威
Microsoft Windows
◆概要

2020 年 2 月に、Microsoft Windows で任意のファイルが上書き可能となる脆弱性が報告されています。脆弱性の悪用により、管理者権限でしか操作ができないファイルが上書き可能となります。セキュリティ更新プログラムの適用により対策してください。

◆分析者コメント

今回取り上げているエクスプロイトコードでは、任意のファイルを作成または上書きするものですが、脆弱性を応用して SYSTEM 権限が奪取可能なエクスプロイトコードが公開されています。任意のファイルが上書き可能な脆弱性は、SYSTEM 権限での任意のコード実行につながるため、注意が必要です。2020 年 2 月に当該脆弱性に対応するセキュリティ更新プログラムが公開されているため、セキュリティ更新プログラムの適用により、脆弱性に対応してください。

◆深刻度(CVSS)

[CVSS v3.1]
7.8
https://nvd.nist.gov/vuln-metrics/cvss/v3-calculator?name=CVE-2020-0668&vector=AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H&version=3.1&source=NIST

◆影響を受けるソフトウェア

以下のバージョンの Microsoft Windows が当該脆弱性の影響を受けると報告されています。

  - Microsoft Windows 10
  - Microsoft Windows 10 Version 1607
  - Microsoft Windows 10 Version 1709
  - Microsoft Windows 10 Version 1803
  - Microsoft Windows 10 Version 1809
  - Microsoft Windows 10 Version 1903
  - Microsoft Windows 10 Version 1909
  - Microsoft Windows 7 SP1
  - Microsoft Windows 8.1
  - Microsoft Windows RT 8.1
  - Microsoft Windows Server 2008 SP2
  - Microsoft Windows Server 2008 R2 SP1 itanium
  - Microsoft Windows Server 2008 R2 SP1 x64
  - Microsoft Windows Server 2012
  - Microsoft Windows Server 2012 R2
  - Microsoft Windows Server 2016
  - Microsoft Windows Server 2016 Version 1803
  - Microsoft Windows Server 2016 Version 1903
  - Microsoft Windows Server 2016 Version 1909
  - Microsoft Windows Server 2019


◆解説

Microsoft Windows に、サービス起動時に操作するファイルのシンボリックリンク検証不備に起因する、任意のファイルの書き換えが可能となる脆弱性が、報告されています。
《株式会社ラック デジタルペンテスト部》

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