総務省は2月28日、令和2年の「サイバーセキュリティに関する総務大臣奨励賞」の受賞者を決定し、公表した。同賞は、サイバーセキュリティ対応の現場において優れた功績を挙げ、今後もさらなる活躍が期待される個人または団体(チーム)を自薦または他薦により募集し、その中から実績等を踏まえ、表彰するもので、平成29年より実施している。今回の受賞者と功績の概要は次の通り。・個人(五十音順)秋山満昭氏(NTTセキュアプラットフォーム研究所 上席研究員) ハニーポット、Webセキュリティ、マルウェア解析等のサイバー攻撃対策技術の研究開発に従事するほか、新たな研究分野である「サイバーセキュリティ研究における研究倫理」について問題提起し、サイバーセキュリティ研究における倫理的な研究プロセスの普及啓発を推進している。・団体大阪商工会議所(代表:尾崎 裕 会頭) 中小企業を対象に、アンケートやネットワークへのセキュリティ機器を設置してサイバー攻撃の分析を行い、実態を明らかにする等、中小企業のサイバーセキュリティ意識の向上に貢献。また、「関西サイバーセキュリティネットワーク」に参加し、関西地域のサイバーセキュリティ水準の向上に貢献している。nao_sec(ナオセック)(代表:小池 倫太郎) 特定の企業や組織にひも付かない、個人ベースのチームとして、Webからの脅威やマルウェアの分析等の実践的な研究に取り組んでいる。研究結果はSNSなどで日常的に発信するほか、国内外の講演での発表やオープンソースのツールとして公開するなど、多くの人が活用できる形で提供し、研究者や技術者の技術力向上に貢献している。