汚染された Tor ブラウザ、狙われるダークウェブ利用者 | ScanNetSecurity
2020.02.26(水)

汚染された Tor ブラウザ、狙われるダークウェブ利用者

ダークウェブへの入り口ともいえるTorブラウザ。オニオンルーターという追跡を困難にするしくみを利用したブラウザで、ブラック、ホワイトを問わずハッカー御用達ブラウザといってよい。そのTorが悪人によって汚染されていたらどうなるのか?

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 ダークウェブへの入り口ともいえる Tor ブラウザ。オニオンルーターという追跡を困難にするしくみを利用したブラウザで、ブラック、ホワイトを問わずハッカー御用達ブラウザといってよい。その Tor が悪人によって汚染されていたらどうなるのか?

 この研究を行ったのは ESET のシニアマルウェアリサーチャー アントン・チェレパノフ氏。同社が主催するグローバルプレスイベントで詳細が報告された。

●ダークウェブの利用者

 犯罪者やマフィアの世界では、敵対勢力どうしの抗争が発生することがある。サイバーの世界でも、類似の話はないわけではない。同じ攻撃を行う別勢力のマルウェアを自分達のものに置き換える機能を実装したり、相手のサイトに(D)DoS 攻撃を仕掛けたりと、破壊的な攻撃は多くない。相手サーバーに積極的に侵入して破壊・情報収集活動をする事例があっても驚かないが、筆者としては直接そのような事例を聞いたり確認したりしたことはない。

 アンダーグラウンドの取引は、犯罪者のルールによって一定の秩序が保たれているといってもいい。

 しかし、ダークウェブは、そのような犯罪組織と一般人が同居する世界だ。一般人の中には、ドラッグや児童ポルノなど違法行為も含まれるが、リサーチャーや研究者、ホワイトハッカー、あるいは人道的に規制当局や国家からの監視を逃れるための利用も多い。トラフィックでいえば、犯罪組織よりも、一般人の違法サイト利用者などのほうが多いという研究もある。

●犯罪者たちが目を付けたハッカーコミュニティ

 犯罪者たちが、ダークウェブを標的にして金儲けをたくらんだとしたらどうなるだろうか。犯罪者は特別な理由がなければ同業者を狙うことはないが、今述べたようにダークウェブの多くのユーザーは、ドラッグがほしい、銃がほしいといった、いわゆるダークウェブショッパーズだ。必然的に標的は彼らとなる。

 この攻撃をアントン・チェレパノフ氏が発見したのは、ダークウェブ上の犯罪者を調べていたときだ。
《中尾 真二( Shinji Nakao )》

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